マカダミアンナッツとビリヤード

イチゴミルク ビターデイズ

イチゴミルク ビターデイズ

今の私は24歳で、この前ちょうど高校時代の友達と飲んだところで、“17歳の過去と24歳の現在を交錯させながら描く異色の青春ストーリー”なんて煽りを見ちゃったら読むしかなかった!17歳と24歳の行き来の振り幅が大きくて戸惑ったけど、自分たちもついこないだみたいに考えてるなーそういえば…と思うと妙に納得。
以下すごく印象に残ったフレーズ。

イチゴミルクの人工的な甘さは麻薬みたいに癖になる。けれどその甘さに一度覚めてしまうともう甘すぎて飲めなくなってしまう。わたしはもうイチゴミルクの甘さに冷めて、鞠子の唇が紡ぐ甘い魔法にもかからなくなってしまった。

なんかこれ、すごくわかる。イチゴミルクじゃなくて、気づいたらコーヒーになってて、友達との放課後のおしゃべりじゃなくて仕事後に駆け込むマッサージになって、社会人なんてもっとおとななはずだって今でも思ってるくせに17歳とも感覚が全然違うんだよね。都丸みたいな腐れ縁のダメ男にずるずる諦めと一周回って壮大な愛情みたいな状態になってる千種のしょーもなさも、なんか、すごく、わかる。読み終わってから思いっきり息が吐きたくなるような勢いがあって面白かった。京本さんは私と結婚してださい。